【仕事は輝く】

インフォメーション
題名 | 仕事は輝く |
著者 | 犬飼ターボ |
出版社 | 飛鳥新社 |
出版日 | 2017年12月 |
価格 | 662円(税込) |
斎藤一人さん大推薦!
仕事を楽しくできれば、人生は楽しく生きられる。この本は、いい本です。
とある湾岸都市で石切り職人を生業としている主人公アルダ。
繰り返される単調な仕事に辟易としていたある日、彼の目の前に
「成功の巻物」を持つ不思議な老人が現れる。
なけなしのお金をはたき、その巻物を手に入れたアルダ。そこから彼の人生は大きく動き始めるのだった――。
引用:飛鳥新社
ポイント
- この物語は「石切り職人の話」という有名な寓話を元につくられている。同じ仕事でも意識の違いによって異なり、仕事の意味や、やりがいについても気づかせてくれる。
- 異国の商人から買った魔法の巻物は、仕事の悩みを解決して富を生み出す方法を教えてくれる。そこには【専門家としての意識を持つ】と書いてあった。
- 「私は石切りの専門家です」、この言葉を口にすると背筋がシャキッとした。そして、金槌が軽く感じられ、石運びのときも以前ほどよろけなくなったのだ。自分は専門家だと思うようになっただけで起きた変化である。
サマリー
あらすじ
この物語は「石切り職人の話」という有名な寓話を元につくられている。
石切り職人とは、建物のための石を用意する仕事だ。
ある日、旅人が道を歩いていると、3人の石切り職人と出会う。
「何をしているのですか?」と尋ねると、
1人目は不機嫌そうに、「石を切り出しているんだよ。生活のためだから仕方ないよ」
2人目は、「教会を造るために石を切り出しています」
3人目は、「教会の石を切り出しています。みんなが心安らかでいられるように」
これは、同じことをしていても意識の違いによって異なる、ということを教えてくれている。
さらには、仕事の意味や、やりがいについても気づかせてくれる分かりやすい寓話なのである。
本書はこれをストーリー仕立てにして、多くの人に共通する仕事の悩みを取り上げているのだ。
秘宝を学べる巻物
主人公のアルダは石切り職人である。
だが、仕事はいつまでたっても上達せず、まわりに迷惑ばかりかけていた。
アルダのお父さんはとても優秀な石切り職人で、父親を誇らしく思う反面、自分の未熟さに落ち込んでいた。
アルダは異国の珍しい商品をのぞくことが好きであった。
ある日、年老いたロバを引いている異国の商人に出会う。
「お主には大器の層があるが、今は仕事が悩みの時期にあるようだな」
そう言うと、ロバの横にくくりつけてある木の箱を開け、筒状に丸めた紙のようなものを取り出した。
「これは仕事の悩みを解決し、幸せと成功をもたらす”秘法”を学べる巻物だ。富を生み出すための教えが魔法のインクで描かれた貴重な品だよ」
巻物を手にしながら商人は、アルダに石切りの仕事は楽しいかと聞いた。
「楽しくはないです。毎日石を切り出して運ぶだけの仕事だから。それに、親方にはいつも怒られてばかりだし、向いてないと思う」
商人は笑った。
「まさに、お主のようなものが買うとよいのだがな」
巻物の値段を聞くと、アルダの1月分の給料だという。
「生活もギリギリなのに、そんなの払えるわけない」と思ったが、何か内側から「これだ!」という声が聞こえた気がした。
そして、今日受け取ったばかりの給料を商人にすべて渡したのだ。
第1の秘宝:意識の持ち方で仕事は変わる
専門家として何をする?
翌日、仕事が終わると、巻物の読めない部分を教えてもらうため、親戚のハサンおじさんの家を訪ねた。
「異国の商人から買った魔法の巻物なんだ。仕事の悩みを解決して富を生み出す方法を教えてくれるらしいけど、何て書いてあるのかな」
「なになに、珍しい巻物だな。【専門家としての意識を持つ】と書いてあるぞ」
アルダは石切り職人としての経験もなく、そもそも体が小さいから、どう考えても石切り職人にはなれそうにないと思った。
「だったら石切り職人という表現は使わないで、石切り専門家というのはどうだい」というハサンおじさんの提案に、
「石切り専門家か・・・とてもいいね!ありがとう」
そして、アルダは自分を石切りの専門家だと思ってみた。
「まずは石を切り出す能力を高めないと。そのためには上手な人のやり方を観察してみるよ。分からなかったら聞いてみる」
アルダはハサンおじさんの好意に心から感謝した。
そして、この日考えたこと、決めたことは、後日驚くべき変化をもたらすことになったのだ。