【ひとり親の子育て】

インフォメーション
題名 | ひとり親の子育て |
著者 | 諸富 祥彦 |
出版社 | WAVE出版 |
出版日 | 2015年2月 |
価格 | 1,430円(税込) |
大丈夫。ひとりでも、何の問題もありません。
ただし、いくつかの「大事なポイント」があります。
ゆたかな愛情で、子どもを包むために、
0~15歳児の親が知るべき「子育てのコツ」。
・別れた夫への憎しみが消えない
・離別・死別の子どものショックのぬぐい方
・父子家庭で「母性」をどう補えばいい?
・親の離婚で、子どもが結婚へのマイナスイメージをもってしまっている
・単純にマンパワーが足りない。頼れる人もいない。
・離婚した自分への罪悪感を失くしたい!
・荒れる思春期の対応に頭を悩ませている
・夫はいるけれど、ほとんどひとりで子育てしている「実質シングル」の孤独
気持ちに寄り添うだけでなく、実用的アドバイスで、問題解決を促す!
引用:WAVE出版
ポイント
- 「両親がそろっていることは、子どもの健全な育ちにとって絶対的な条件ではありません」ひとり親でも、「ちょっとした子育ての工夫」をすることにより、ひとり親のマイナス点を補い、子どもを伸ばしていけると断言しているのだ。
- 著者は「助けを求める能力のある自分」を褒めるべきであり、親が助けを求めることで「子どものためにできることを、すべてやることができている」というプライドの持ち方をして欲しいと伝えている。
- つらい出来事があっても、そこから立ち直ることのできる「心の回復力」のことをレジリエンスといい、子どもが幸せに生きていくうえで必要となる力である。
サマリー
ひとり親でも子どもは幸せになれる
著者は30年近く子育てカウンセラーをする中で、ひとりで子育てをしているシングルの母親(父親)の相談にものってきた。
ただ毎日、ひたすら「仕事、子育て、家事」の連続で、心も体も休まる暇がない。
「もう、これ以上、がんばれない」というギリギリの状態で何とか踏みとどまっている方も多いという。
責任感の強い熱心なひとり親の方は、著者に悩みを語る。
「やっぱり、パパ(ママ)がいないと、子どもに良くないですよね」
「わがままな子どもにならないかと、心配で…」
「父親がいないと、打たれ弱い子になってしまわないか心配です。やっぱりそのぶん、厳しく育てたほうがいいんですよね」
しかし、著者は、心配は無用だと言い切る。
「両親がそろっていることは、子どもの健全な育ちにとって絶対的な条件ではありません」
ひとり親でも、「ちょっとした子育ての工夫」をすることにより、ひとり親のマイナス点を補い、子どもを伸ばしていけると断言しているのだ。
具体的には、子どもが2つの力を持てるよう育てることが必要だと伝える。
1.「自分を大切にし、のびのびと育っていく力」(自己肯定感、自尊感情)
2.「つらいことがあっても、立ち直る力」(レジリエンス=困難に満ちた苦しいことがあっても、心が折れてしまうことなく、そこから立ち直っていく心の強さ)
この2つの力を身につけることで、自分らしく幸せに、そしてたくましく生きていくことができるからだ。
援助希求力(助けを求める力)を身につける
著者が、ひとり親に必要なものの第一に挙げるのは、「何かあったときに助けやサポートを求めることができる力=「援助希求力」だ。
著者は「助けを求める能力のある自分」を褒めるべきであり、親が助けを求めることで「子どものためにできることを、すべてやることができている」というプライドの持ち方をして欲しいと伝えている。