【日本人の死に時 そんなに長生きしたいですか】

インフォメーション
題名 | 日本人の死に時 そんなに長生きしたいですか |
著者 | 久坂部 羊(くさかべ よう) |
出版社 | 幻冬舎 |
出版日 | 2007年1月26日 |
価格 | 792円(税込) |
何歳まで生きれば“ほどほどに”生きたことになるのか?長寿をもてはやし抗加齢に踊る一方で、日本人は平均で男6.1年、女7.6年間の寝たきり生活を送る。多くの人にとって長生きは苦しい。人の寿命は不公平である。だが「寿命を大切に生きる」ことは単なる長寿とはちがうはずだ。どうすれば満足な死を得られるか。元気なうちにさがしておく「死ぬのにうってつけの時」とは何か。数々の老人の死を看取ってきた現役医師による“死に時”のすすめ。
引用:幻冬舎
ポイント
- 老人医療は病気を治すための医療ではなく、命を延ばすことを目的としている。その結果「中途半端に助かる人」を創り出し、いまの介護危機につながっている。
- 必要なことは、死の側に立つ医師を育てることだ。医療発展により自然な形で死ぬことを黙って許す家族も少なく、無理やり生かされることが多いからだ。
- 「死に時を考える」とは、死を含むすべての自然の時節をわきまえることだ。自然な死を受け入れ、ある年齢以上から病院へ行かない選択があってもいいのではなかろうか。
サマリー
長生きは苦しいらしい
老人医療は病気を治すための医療ではない。
命を延ばすことを目的としてきた。
現代医療の進みすぎが長寿を増やし、「中途半端に助かる人」を創り出した。
その結果、いまの介護危機につながっている。
長生きを望む人は今の体力のまま生きると思いこみ、やがて老いて悔やむことになる。
長生きで、排泄機能低下、筋力低下、歩行困難、関節痛、うつ病、不眠、呼吸困難、めまい・耳鳴り・頭痛、嗅覚・味覚障害、麻痺・認知症などが起きる。
医療進歩から薬剤・予防薬治療で苦しい長寿になる。
老いても思い通りにならず不満を抱えて暮らす。「死にたい願望」の声もきこえる。
長寿を助長しバラ色情報を増殖させている。
安楽長寿情報が巷に溢れている。
礼賛記事はウソではないが罠なのだ。