【齋藤孝の知の整理力】

インフォメーション
題名 | 齋藤孝の知の整理力 |
著者 | 齋藤孝 |
出版社 | かんき出版 |
出版日 | 2017年8月1日 |
価格 | 1,540円(税込) |
数万冊分の情報をストックして、知的アウトプットにつなげる“頭の整理法”
「知的な人」とは、どんな人でしょうか。
あなたはどんなイメージをもっていますか?
頭が切れる?
知識をたくさん持っている?
ちょっとした言葉にも、教養が感じられる人?
私は、知的な人とは、「問題解決能力」が高く、
さらに「知識が豊富」な人と考えます。
これは車の両輪のようなもので、どちらが欠けても「知性的」とは言えません。
お互いがお互いを補完し合っているからです。
知的な人は、普通の人たちとどこが違うのでしょう?
それは、「頭の整理の仕方」です。
知性のある人は、どれだけ膨大な情報やデータが入ってきても、
きちんと頭の中で適切にまとめ、処理をして、
最後には「知的アウトプット」につなげます。
本書では、知識のインプットから、頭の中の整理、
知的で生産的なアウトプットまで、知的生産の技術をすべて公開。
引用:かんき出版
ポイント
- 「アウトプットを想定しながら、知識をインプットする」ことがおすすめで、その知識は誰かに伝えなければ価値を持たない
- 知識の整理の仕方は①外的整理法と②内的整理法、情報は①秩序型と②カオス型に分類できる。インプットする知識と個人的な経験を結びつけて記憶すると「生きた知識」になる。
- 本を読む時は著者の話を聞くという気持ちで臨むことで知識が身につきやすくなり、知識を獲得するときには「食わず嫌い」をなくす
サマリー
アウトプット「知」は、伝わるからこそ生きるもの
言葉こそが「知性」
知的な人とは語彙力があり、その語彙を自在に操れる人である。
人間がコミュニケーションを取る上で、言葉は必要不可欠なものであるため、語彙力がある人は「伝える力」も高いと言える。
知的な人とは話も盛り上がる
得た知識を他人に話す時は鮮度がいい方が話は盛り上がる。
驚いたこと、すごいと思ったことをすぐ積極的に他者と共有することで、相手の興味を引くことにつながる。
知性を磨きたいと思うのであれば、誰かとコミュニケーションを取りながら、色んな話題を話して盛り上がるのがいい。
偉人の言葉を引用すると、知的に見える
知識は蓄積しても使わなければ意味がない。
「アウトプットを想定しながら、知識をインプットする」というやり方がおすすめである。
実際に使う場面を考えながらインプットすることで、使える「生きた知識」になる。
「引用」はまさにアウトプットの第一歩といえる。
文章を書く時に偉人の言葉を引用すると知的な印象を与える。
自分の書きたい文章に合った引用ができるかどうかが書き手の腕の見せどころである。
本を読んでいるときに、ピンとくる言葉があれば、すぐにそれを引用して誰かに話してみるといい。
身近な漫画や歌詞からベストテンをつくる
引用する力を磨くためには、まず言葉を集めることが必要である。
引用のハードルは高くない。漫画や好きな歌詞などでもいい。
伝わらなければ情報に価値はない
知識は誰かに伝えなければ価値を持たない。相手に伝わってこそ価値を持つ。
経験に引きつけられた「知」は強い
知識の整理の仕方は主に二つに分けられる
①外的整理法
例)書類をファイルに入れてまとめる、新聞をスクラップして整理する、パソコンにデータを取り込んで整理するなど
筆者は外的整理を薦めない。
外的整理ができる=勉強、仕事ができるとは限らない。
②内的整理法
知識を頭の中にインプットしていく時に、その知識を取り出すためのヒントやキーワードを最低でも2つ結びつけておく。
例えば、「実用的に誰かに話せる情報」と「ネタとして面白い情報」に分けるのもいい。
情報は「秩序型」と「カオス型」に分類できる
①カオス型整理法
他人の考え方は関係なく、単純に自分が面白いと感じた知識を記憶して整理する方法。
②秩序型整理法
すでに体系化されている知識を記憶して整理する。
例えば、世界史の本を丸ごと一冊暗記するというような場合。
知識を経験に引き寄せて整理する「カオス型」整理法
ポイントはインプットする知識と個人的な経験を結びつけて記憶すること。
そうすることによって、単なる知識が「生きた知識」へと変わる。
体系的な知識は「もくじ勉強法」で獲得する
秩序型整理法にはいくつか方法がある。
例えば、本や教科書の目次を使う「もくじ方式」。
これは、目次を拡大コピーして本文の内容の中からキーワードを抜き出し、そのコピーした目次に書き込んでいく方法である。
そうすることによって、重要なキーワードを網羅したレジュメが完成する。