【世界一シンプルで科学的に証明された究極の食事】

インフォメーション
| 題名 | 世界一シンプルで科学的に証明された究極の食事 |
| 著者 | 津川 友介 |
| 出版社 | 東洋経済新報社 |
| 出版日 | 2018年4月 |
| 価格 | 1,650円(税込) |
ハーバード大学を経てUCLA助教授として活動する医師が、あなたに教える不動のルール
健康になるための「体に良い食品」はこれだけ!
あらゆる食品をエビデンスベースで5グループに分類
●バターコーヒーは×
●グルテンフリーは×
●100%果汁でもジュースは×
●βカロテンは×
●白米は×
今あなたが信じている健康情報は本当に正しい情報でしょうか。
お医者さんや栄養士さんが言っていたから正しいと思っていないでしょうか。
専門の資格を持っていると正しいことを発信しているように見えますが、そうとは限りません。
せっかく健康意識の高い人が、テレビや本の誤った情報を信じてしまうことで、
その努力が無駄になったり、不健康になってしまうのはとても残念なことです。
実は、巷に溢れる「体に良い食事」には、個人の経験談だったり、
健康に良いという研究結果がごく少数のものも含まれています。
本書では、最新の膨大な研究論文をもとに複数の質の高い研究で
体に良いことが科学的に証明されている食事を紹介しています。
まずは2週間ほど本書で説明している食事法を続けてみてください。
自分の体が変わってきたことを実感できるようになるはずです。
引用:東洋経済新報社
ポイント
- 本書は、膨大な研究結果である科学的根拠に基づき、健康になるための「究極の食事」を紹介するものである。
- 著者が提案する「本当に体に良い食事」は、健康に悪い食品を健康に良い食品と置き換えるというとてもシンプルなものである
- 本書が示す「究極の食事」は決して難しい理論ではない。むしろ誰もが日常生活に取り入れられるほどシンプルである。
サマリー
膨大な研究結果からわかった「究極の食事」
著者は、医療政策学者で医師でもある。
著者が学んできたハーバード大学などアメリカのトップクラスの研究・教育機関では、世界中の食事と健康に関する科学的根拠が集積され、ホームページでも理想的な食事に関する情報を発信している。
しかし、驚くことに、日本で溢れている健康情報の多くは、これらの大学が発信している科学的根拠にもとづく知見とは相反するものだというのだ。
著者は、正しい情報がないために、知らず知らずのうちに病気に近づいてしまうような食べ物の選択を積み重ね、何十年か後に脳梗塞やがんになってはじめてそれを自覚するというような不幸な人を1人でも減らしたいという強い思いがある。
著者は語る。
「多くの人に自分の意志で健康になるか、それとも病気になるかを選択する力をもっていただきたい。それが私が筆をとることにした最大の理由である」
本書は、膨大な研究結果である科学的根拠に基づき、健康になるための「究極の食事」を紹介するものである。
科学的根拠にもとづく本当に体に良い食事
アメリカに住む著者が年に数回日本に帰国して驚くことは、日本における食事と健康に関する情報の多さだという。
そして、その多くの情報が間違っていることを憂慮している。
著者は、長生きするためには、科学的根拠にもとづいた正しい食事をとることが最も確実であると断言する。
どのような食事をとれば、がんや脳卒中などの病気になりにくくなるのかに関しても数多くの研究結果が存在しているからだ。
具体的には、数多くの信頼できる研究によって本当に健康に良いと考えられている食品は、①魚、②野菜と果物(フルーツジュース、じゃがいもは含まない)、③茶色い炭水化物(玄米、蕎麦など)、④オリーブオイル、⑤ナッツ類の5つだ。
逆に健康に悪いと考えられているのは、①赤い肉(牛肉や豚肉のこと。鶏肉は含まない。ハムやソーセージなどの加工肉は特に体に悪い)、②白い炭水化物(白米、うどん、パスタ、小麦粉をつかった白いパンなど)、③バターなどの飽和脂肪酸の3つである。
中でも、白米は科学的には砂糖とほぼ同じであるとの指摘には驚かされる人も多いかもしれない。
著者が提案する「本当に体に良い食事」は、健康に悪い食品を健康に良い食品と置き換えるというとてもシンプルなものである。
地中海食と科学的エビデンス
日本食は健康的とされるが、その科学的根拠は必ずしも強くない。
一方で、複数の研究で有効性が示されているのが「地中海食」である。
オリーブオイル、ナッツ、魚といった、すでに「健康に良い食品」とされるものがその中心をなしている。
本書は地中海食のレシピを推奨するのではなく、5つの良い食品を日常的に取り入れ、3つの悪い食品を避けることを勧める。
実際にオリーブオイルやナッツは、脳卒中やがんのリスクを減らす研究結果が報告されている。
さらに、糖尿病や乳がん、心筋梗塞を防ぐ食品のエビデンスも紹介されており、食生活改善が病気予防に直結することが示されている。
白い炭水化物の危険性と新しい食習慣
日本食の中心である白米は、科学的には健康に悪い食品とされる。
白米を含む「白い炭水化物」は血糖値を急上昇させ、脳卒中や心筋梗塞といった動脈硬化関連疾患のリスクを高める。
一方、玄米や蕎麦といった「茶色い炭水化物」は死亡率を下げ、糖尿病や大腸がんの予防に有効である。
著者は「食べ過ぎなければ大丈夫」という考えを否定し、日本人が好む白米は「少量でも体に悪い」と断言する。
しかし、日本食は白米が主食の文化でもあり長年の習慣にもなっている。
だからこそ「白米を主食とする」意識を改め、玄米や蕎麦を代用したり、大皿のサラダを主食と考えたりするなど、食事スタイルを根本から変えることを提案している。
