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【人は2000連休を与えられるとどうなるのか?】

インフォメーション

題名 人は2000連休を与えられるとどうなるのか?
著者 上田 啓太
出版社 河出書房新社
出版日 2022年4月
価格 1,628円(税込)

 

人生に行き詰まりを感じ仕事を辞めた男・上田。至福の日々も束の間、迫りくる不安に対抗すべくもがきはじめるが――内省と実験の果てに訪れるまさかの「哲学的」展開とは? 衝撃の体験談!

ユートピアか? はたまた地獄か? 想像を遥かに超える展開に引きずり込まれる、衝撃のノンフィクション!
解放感→至福→怠惰→不安→逃避→そして……。まさかの「哲学的」展開があなたを襲う!?

京大卒業後、人生に行き詰まりを感じて仕事を辞めた男・上田啓太。
二度寝、夜更かし、昼からビール。漫画に音楽にネット三昧。解放感と怠惰にひたる至福の日々もつかの間、やがて心に不安が漂い始める。
今までの人生、なんだったのか。これからの人生、どうしたらいいのか。悩んだ末、さまざまな実験に没頭し始める。
「読書、運動、生活習慣の改善で悩みは消えるのか?」
「封印していた記憶を書き出したら、トラウマは解消されるのか?」
「文字を読むことをやめたら、思考は静かになるのか?」
「鏡に向かって『お前は誰だ?』と言い続けたら、自分がわからなくなるのか?」……。
外部からの刺激を避け、自己への実験と観察を続けるうちに、だんだん「自分らしさ」の感覚が薄れていき――。

「最初は笑って読んでたけど、だんだん背筋が寒くなってきた」
「混沌と哲学の世界」「頭がクラクラした」
「人間が生きる意味ってなんだろうと考えてしまった」
想像を超える展開に翻弄される人続出。
累計1000万PVの奇才による伝説のドキュメント、ついに書籍化!

「一畳半の物置から始まる、果てしない思考の奔流に圧倒。人間に秘められた無限の可能性を感じました。ヤバいです。」
――WEBメディア『オモコロ』編集長 原宿氏

「とんでもないところに連れて行かれる本。だんだん内面のやばい領域に入っていく様子が、出だしからは想像つかないところまで引きずられていく感覚で、夢中で読みました。」
――画家・漫画家 ネルノダイスキ氏

引用:河出書房新社

ポイント

  • 規則正しい生活を維持できないことに、自分は本当にだめな人間だと落ち込んだ。しかし、規則正しい生活を「課題」として引きずっている自分の心を見たほうがいいのではないか。

  • ネットを数日全面的に禁止し、読書も禁止。すると頭の中が静かになった。いかに日々、食べた言葉を消化することに頭を使っていたかを実感した。

  • 自分を変えたいと言うとき、その人間はひたすらに自分のことを考え続けている。それは、自分に強烈に感情移入しながら自分を殺そうというようなもので、矛盾した発想ではないか。

サマリー

1~300連休

仕事を辞め、連休が続いている。

住んでいるのは、もともと物置として増築されたという1畳半の小部屋。

5歳年上の女性、杉松が借りている古い民家に転がりこんだ形だ。

仕事を辞めた当初は素晴らしい解放感に包まれたが、2ヶ月ほどで惰性の要素が大きくなる。

3ヶ月目から、家賃の半分を払えと杉松に言われ、数年前から始めた雑誌への投稿を再開して、少しの収入を得るようになる。

しかし、社会と関わっていない。

4ヶ月ほどで不安を感じはじめ、10ヶ月が過ぎるとやたらと昔のことを思い出すようになった。

これまでの自分の人生は何だったのか?

むなしくなり、できることをやろうと決心する。

300~1000連休

生活リズムの課題

生活リズムを安定させるべく運動をはじめ、3ヶ月ほどは安定した。

しかし、就寝前に島田紳助が芸能界を引退するというニュースを見て、眠れなくなった。

彼の熱心なファンというわけではない。

単純に予想外のニュースで驚いたのだ。

何かのきっかけで頭脳にエネルギーが集中してしまうと、夜中に思考が暴走して眠れなくなる。

徹夜すると翌日の夜は眠れず、起床時間もずれ、生活の全体が後ろ倒しになる。

それでも生活リズムを維持しようとすれば、ひたひたに入れた水をこぼさないように慎重に運ぶような気持ちになってくる。

規則正しい生活を維持できないことに、自分は本当にだめな人間だと落ち込んだ。

しかし、規則正しい生活を「課題」として引きずっている自分の心を見たほうがいいのではないか。

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