【amazonのすごい会議 ジェフ・ベゾスが生んだマネジメントの技法】

インフォメーション
題名 | amazonのすごい会議 ジェフ・ベゾスが生んだマネジメントの技法 |
著者 | 佐藤 将之 |
出版社 | 東洋経済新報社 |
出版日 | 2020年9月18日 |
価格 | 1,760円(税込) |
すぐに決まる!
アイデアが湧き出る!
プロジェクトが進む!
なぜamazonは次々に新しい事業を同時展開できるのか?
世界最強企業の成長を支える原動力である「会議の技法」を初公開!
引用:東洋経済新報社
ポイント
- 「情報伝達会議」は、基本的にやる必要はない。
- 「ワン・オン・ワン」の重要性は、もっと日本でも見直されるべきだ。
- 会議の資料は「文章(ナレーティブ)形式で書く」というルールがある。
サマリー
はじめに
日本企業の会議は総じて非効率である。
これは、私のクライアント企業だけではなく、多くの企業で問題となっていることではないだろうか。
アマゾンから独立後、日本企業に関わる中でそう感じた。
もちろん、アマゾン流会議のやり方を全面的に礼賛するわけではない。
国や企業、部署によって事情やカルチャーは異なる。古今東西、絶対正しい会議の方法というものが存在するとも思っていない。
しかし、アマゾンの躍進を支えた「アマゾン流会議」のやり方を知って欲しいと思う。
きっと皆さんの悩みを解決するヒントが得られるはずだ。
自社の会議のやり方に不満を感じ、変えたいと思っている方に向けて、アマゾンの会議のやり方を紹介していく。
アマゾンが「減らしたい会議」「増やしたい会議」
「情報伝達会議」は減らす
最初に「その会議は本当に必要か」という点を、是非一度立ち止まって考えて頂きたい。
「会議を変える」「改善する」ことが目的となってしまうことは危険である。
なぜなら、目的はあくまで「企業の活性化」や「業務の効率化」であるべきだからだ。
会議を変えるより、会議を無くした方がその目的にかなうなら、そうすべきである。
また、「情報伝達会議」は、基本的にやる必要はない。
「情報伝達会議」は、組織の中で何が起こっているか、どういう方向に進むかを共有する上で重要である。
しかし、上司だけが知っておけばいいことか、みんなに共有すべきかをきちんと精査するべきである。
組織に数多く存在する「情報伝達会議」は、当初は目的を持って開始されたものだと思う。
しかし、現在ではしがらみや習慣で続いていることも良く見受けられる。
こうした会議では、誰か一人が話している間、他の人は待機状態になり、生産性を下げる元凶となっている。
「ワン・オン・ワン」を増やす
会議を減らすことで、コミュニケーションを取る機会が少なくなることを危惧される場合、「ワン・オン・ワン」の場を増やしてはどうか。
アマゾンでは「ワン・オン・ワン(1対1)」でのコミュニケーションが定期的に行われている。
通常週に1回、少なくとも2週間に1回程度、基本は直属の上司と部下の間で行われている。
プライバシーが確保できる環境の中で、目標の進捗などを確認するために行われるが、業務の話だけではなく、私生活や相談事なども含めて話し合う。
日本企業ではそこまで頻繁に上司が部下と「ワン・オン・ワン」で話をする機会はないようだが、そこには評価システムの違いがある。
アマゾンでは、すべて直属の上司が部下を評価する。評価するためには、お互いにきちんとゴールを設定し、それを達成できているかどうかを小まめに確認する必要がある。
期待通りに行っていない部分を放置せずに、手を差し伸べて、それを達成できるようにサポートするのが、上司の役目である。その上で、うまくできないとすれば、それは本人の問題である。
評価システムの違いはあれ、「ワン・オン・ワン」の重要性は、もっと日本でも見直されるべきだと思う。