【更年期と自律神経をととのえる本 – 東洋医学が効く! -】

インフォメーション
| 題名 | 更年期と自律神経をととのえる本 – 東洋医学が効く! – |
| 著者 | 森田遼介 |
| 出版社 | ワニブックス |
| 出版日 | 2025年11月 |
| 価格 | 1,870円(税込) |
疲れ、イライラ、不安感、ほてり、めまい……ゆらぎ世代の不調に<東洋医学>が効く!
<6つの体質診断>×<26の不調別>だから、まるで私だけのオーダーメイドケアのように不調が消えてラクになる!
更年期にさしかかると女性ホルモンの減少によりホルモンバランスが乱れ、心身ともに不調が現れやすくなります。
そんな更年期の不調を改善する鍵は「自律神経の力」。
本書では、
① 更年期について知る
② 体質をチェック!
③ 不調別セルフケア
という3つのステップで、どこよりもやさしく、分かりやすく、“ゆらぎ世代”を整えるコツを紹介。
身体全体のバランス(自律神経のバランス)を整えることで、身体と心の不調の根本にアプローチします。
ツボ押し、ストレッチ、食事、生活習慣。今すぐできるセルフケアで、更年期の不調と不安にさよならしましょう!
「更年期は決して悪い出来事ではなく、人生の折り返し時期に「身体と心を見直すいい機会」だと考えてほしいなと思っています。なぜなら、人生の折り返し時期で不調に気がつき、向き合えた人こそが、その先の人生を上手に過ごせる可能性が圧倒的に高いからです。」(あとがきより)
引用:ワニブックス
ポイント
- 東洋医学の基本概念には「気・血・水」と呼ばれる3要素があり、これらの要素は私たち人間の生命活動を支える要となっている。「気」は生命を維持する活力、「血」は臓器に栄養を与える物質、「水」は生命活動を支える体液を示す。
- 自律神経のバランスを整えるためには「気・血・水」のバランスを整えることが不可欠であり、そのためには五臓の調整が重要となる。五臓とは「肝・心・脾・肺・腎」5つの臓器のことを指す。
- 「腎」の働きが低下して冷えが下半身に停滞すると同時に、「肝」の暴走によって熱が上に昇り、身体の「上熱下寒」状態が完成することで、更年期のさまざまな不調は呼び起こされる。
サマリー
音声で聴く
はじめに
女性ホルモンの減少によりホルモンバランスが乱れ、心身に不調が現れやすくなる更年期。
更年期の不調は症状の違いこそあれ多くの人に訪れるが、自律神経を整えることで自己免疫力や自己治癒力が働き、ホルモンバランスの乱れを別の機能がカバーしてくれるようになる。
本書は、鍼灸院の院長を務める傍らメディアにも多数出演する著者が、東洋医学の知見をもとに更年期の仕組みをひも解き、各症状との付き合い方を丁寧に説明した一冊だ。
本要約では、東洋医学的視点から見た更年期のメカニズムに焦点を当てて、書籍の内容を紹介していく。
東洋医学の基本概念
更年期の不調の仕組みを理解するためには、まず東洋医学における基本的な考え方を知っておく必要がある。
東洋医学の基本概念には「気・血・水」と呼ばれる3要素があり、これらの要素は私たち人間の生命活動を支える要となっている。
「気」は生命を維持する活力、「血」は臓器に栄養を与える物質、「水」は生命活動を支える体液を示し、それぞれの要素は互いに作用し合いながら働いている。
また、気に血と水を加えた「気・血・水」をまとめて呼ぶときは、主に「血流」を意味している。
さらに、この「気・血・水」と関わりの深い臓器は五臓と呼ばれ、五臓とは「肝・心・脾・肺・腎」5つの臓器のことを指す。
これら東洋医学における基本概念を関わりの深さに応じて分類すると、次のようになる。
・気……肺と脾
・血……肝と心と脾
・水……腎と脾
どの分類にも属する「脾」とは、胃腸など消化器官の働きを示している。
胃腸で栄養や水分を消化・吸収することは血流の良し悪しを問う以前の問題であるため、なにより重要な働きとして「脾」は「気・血・水」すべての要素に分類されるというわけだ。
自律神経のバランスを整えるための考え方
自律神経のバランスを整えるためには「気・血・水」のバランスを整えることが不可欠であり、そのためには五臓の調整が重要となる。
「気・血・水」を整えるには、
①「脾」(胃腸)で血になる材料を取り入れる力をつける
②「肝」で血の量を増やす力をつける
③「肺」で血流の勢いを増す力をつける
という順に手を加えていくことが重要だ。
例えば、消化器の調子の悪い人がいくら血を増やす食材を食べても不調が良くならないのは、根本的な原因である胃腸の調子が整っておらず「脾」が上手く働いていないせいだ。
この場合はまず、十分な休息で胃腸の調子を整え、「脾」の力を取り戻すことが大切になる。
このように、不調の内容に応じた適切な手順を踏むことで、体の不調は徐々に改善していく。
また、五臓六腑のバランスは自律神経にも作用する。
自律神経は各内臓のバランスの乱れ方に応じて、「緊張・興奮作用の交感神経」に偏るのか、「鎮痛・リラックス効果の副交感神経」に偏るのかが変わってくる。
私たちの身体は体力のあるうちは休むことなく熱を作り出し、その熱が上昇することでイライラやホットフラッシュ、不眠など交感神経優位の症状が現れる。
しかし、体力が無くなってくると日中でも副交感神経が優位となり、眠気や無気力、だるさという症状に見舞われる。
最も怖いのは、交感神経優位から副交感神経優位へと自律神経が極端な切り替わり方をするときにうつ病を発症しやすくなることだ。
この極端な切り替わりを避けるためにも、心身の限界ギリギリまで頑張り続けてしまわないように注意しなければならない。
ここまでの話から分かるのは、五臓六腑のどこに不調をきたしているのか、そのバランスの乱れ方は人それぞれ異なるため、更年期症状は出てくる不調の種類や度合いの個人差が大きいということだ。
