【仕事のできる人を「辞めさせない」15分マネジメント術 離職を防ぐために今やるべきこと】
インフォメーション
題名 | 仕事のできる人を「辞めさせない」15分マネジメント術 離職を防ぐために今やるべきこと |
著者 | 岡本 文宏 |
出版社 | WAVE出版 |
出版日 | 2023年12月 |
価格 | 1,650円(税込) |
・著者は10年以上にわたり、年に100回以上のセミナーや研修を担当し、受講者から3万枚以上のアンケートを行なってきた。その結果、経営者やマネージャー層の最大の悩みは「若手人材の離職」であることが分かってきた。職場にとって、今もっとも必要なのは、「できる人材の流出を防ぐ施策」である。では、どうすればいいのか。
・問題を解決する方法論として、本書は人材マネジメントを「15分」で完結させることを前提にした実践法を提案する。離職防止と人材育成には、「対話、質問、個別ミーティング、任せる、教育」が不可欠。とはいえ、忙しい日常ですべてを徹底させるには膨大なエネルギーが必要に思える。だが、必要なのは量ではなく、短時間で実行する実践的なマネジメント。そのキーワードこそ、「15分」なのである。
・優秀な人材にはできるだけ長く勤めてほしいというのは、経営者、店長、マネージャー層の共通の願い。離職を防ぎ、やる気の高い状態で働き続けてもらうために効果的なマネジメント戦術を理解し、現場で成果を上げる能力を身に付けるための超実践的な書。すぐに使えるマネジメントシート付!
引用:WAVE出版
ポイント
- 上司が話を聞いてくれるとわかれば、部下は「承認欲求」が満たされ、やる気と定着率は自然と上がる。
まず取り組むべきは、スタッフとの「対話」である。
1日に15分、スタッフの話を聞くことだけに集中する時間を作る。
- 離職が止まらない主な原因は「採用の在り方」である。
採用面接では、いいことばかりでなく、求職者がデメリットと感じることもすべて伝えよう。
また、質問をさらに掘り下げると、求職者のニーズが聞き出せる。
- 新人の離職防止には、教育をしっかり行うことが必要である。
まず、現場の業務にはすべて意味と意図があることを教えよう。
やる気を上げるには、「期待を伝える」ことも欠かせない。
サマリー
15分ミーティング
〈1日15分〉部下と1対1で対話する時間を作る
経済が上向いている時代は、強力なリーダーシップが組織を動かしてきた。
しかし、先のことを予測しにくい状況下では、スタッフが主役になる組織づくりが必要である。
そのためには、上司がスタッフ各自にマッチしたマネジメントをするための土台づくりが必要だ。
まず取り組むべきは、スタッフとの「対話」である。
対話をするうえで最も重要なのは「聞く」こと。
上司や経営者は、スタッフと関わる際に、自分の話をすることに力を入れてしまいがちである。
パソコンで作業をしながら部下の話を聞き、すげない返事をしている人もいるだろう。
すると話し手は、「聞かれていない」という気持になり、それが繰り返されると、コミュニケーションを取ることを諦めてしまう。
これではマネジメントはうまく機能しない。
上司が自分の話を聞いてくれるとわかれば、部下は「大切にされている」「認められている」と実感でき、「承認欲求」が満たされる。
承認欲求が満たされれば、やる気と定着率は自然と上がる。
まずは5分間、自分の業務を一旦すべて止めて、スタッフの話を100%聞くこと。
朝、昼、夕方と、5分を3回で、1日に15分、話を聞くことだけに集中する時間を持つことを目指そう。
〈15分〉ミーティングで定着率を上げる
「毎日15分の時間は取れない」という方は、まず月に1~2回、15分の個別ミーティングから始めよう。
定期的に行えば、クレームの「種」に気づくことができ、問題が大きくなる前に防げる。
また、スタッフの悩みも早期にわかり、サポートできるので、スタッフは大切に扱われていると感じ、モチベーションの維持につながる。
手が空いたら行うというスタンスでいると、いつまでも実現できないので、スケジュールは1カ月以上前から決めておこう。
ミーティングは、緊張を解くための軽い話題から入り、振り返りを行い、抱えている問題などを質問しながら進行する。
「前回からの振り返り」「今抱えている問題」「話をしたいこと」などは、あらかじめスタッフに書き出してきてもらう。
問題の解決策を見つける場合は、3つ以上のアイデアを出し、何をいつから実行するのか明確にする。