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【仏教における女性差別を考える】

インフォメーション

題名 仏教における女性差別を考える
著者 源淳子
出版社 あけび書房
出版日 2020年3月
価格 1,650円(税込)

 

 ―親鸞とジェンダー
寺に生まれ、仏教研究者、そしてジェンダー研究者である筆者。人間親鸞をこよなく敬愛するがゆえに、宗教的自立を探究するがゆえに、親鸞における、そして仏教界における女性差別を鋭く問いただす。日本人の女性差別観の根本を明らかにする画期的な一冊。
「親鸞は、わたしが浄土真宗本願寺派の寺に生まれたときから身近なものでした。その親鸞、仏教をジェンダーの視点で考えることができたのも、フェミニズムのおかげです。ジェンダーの視点をもちながら、親鸞思想をよりどころとして生きてきました」(本書「はじめに」より)

引用:あけび書房

ポイント

  • 東本願寺解放運動推進本部主催の人権週間ギャラリー展で、つくったパネルの一部が教団のトップによってはずされた。この事件は新聞記事にもなり、多くの人が宗教界の女性差別を考えるきっかけとなった。

  • 仏教は釈迦が始めた宗教であり、だれでもが仏に成る教えである。釈迦は書いたものを残さず、弟子たちが経典としてことばに著したが、そこに問題があった。その時代時代に男性によってつくられた女性観が存在しており、経典を作成した人もその影響を受けたのである。

  • 戦後になって家制度がなくなったにもかかわらず、多くの寺は家制度的なものを踏襲している。大谷派で女性住職が認められたのは1996年だが、その数はいまだ少ない。

サマリー

はじめに

わたしはライフワークとして「親鸞とジェンダー」をテーマに書きたいと思っていた。

浄土真宗本願寺派の寺に生まれたわたしにとって、親鸞は生まれたときから身近なものだった。

フェミニズム(男女平等をめざす運動や思想)と出逢い、ジェンダーの視点をもちながら、親鸞思想をよりどころにして生きてきた。

書くにはまだ時間的な余裕があると思っていたが、親鸞に関係する「事件」(ギャラリー展での問題)がおこり、その記録を残し、立ち直るために、早く書かねばならなくなった。

ギャラリー展での女性差別問題

東本願寺(親鸞を開祖とする浄土真宗の、真宗大谷派)解放運動推進本部主催の人権週間ギャラリー展で、わたしは「経典に表された女性差別」監修の依頼を受け、快諾した。

しかし、つくったパネルの一部が、教団のトップによってはずされた。

はずされたのは、浄土真宗の経典『無量寿経』、『浄土論』、親鸞の『和讃』、蓮如の『御文(おふみ)』である。

これらの中には、「女人五障」、「変成男子(へんじょうなんし)」など、女性差別と考えられることばがある。

はずすということは、経典や親鸞のことばを「ないものとすること」であり、真実を隠すことである。


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