【ニッポン社会のほんとの正体 投資とお金と未来】

インフォメーション
題名 | ニッポン社会のほんとの正体 投資とお金と未来 |
著者 | 堀江貴文 |
出版社 | 徳間書店 |
出版日 | 2024年9月 |
価格 | 1,650円(税込) |
発売前から話題沸騰!!!
「お金「投資」「ビジネスの勝算」「日本人の知性」
何を信じ、何を疑うべきか?
楽しくて、ためになる、ニッポン社会読本!
■「オルカン」「S&P500」は買うな
■いまこそ「日本株」だ
■「現金信仰」が日本の生産性を下げる
■「現金」にひそむ闇
■「得する制度」と「損する制度」
■「勝つ会社」と「負ける会社」
■「日本語」を読解できない日本人
■長文にパニクる日本人
「世の中はあたまのいい人が得するようにできている。残酷だが、それが真実だ。だから知ろう。あなたにとって何が得なのか? 何が損なのか? そしてそれはどうしてなのか?」(著者)
日本の現在地は?
あなたは何をすべきか?
ホリエモン渾身、サバイバルの手引き!
引用:徳間書店
ポイント
- 著者は「すべての過ちは、無知が招く。そして無知は搾取される。世の中はあたまのいい人が得するようにできている。残酷だが、それが真実だ」と鋭く指摘する。
- 投資の勝算を最大限に高めるための究極の秘訣は「死者のマインド」を持つこと、つまり感情をからめない人が最強であると断言しているのだ。
- 本書全体を通して、著者が伝えたいのは「知ることで人は搾取されずに済む」ということだ。
サマリー
日本の現在地を知る
本書は、著者の堀江貴文氏が、いまの日本にある希望や危機、そしてその根っこにあるものは何なのかという意味での「日本の現在地」を正しく理解するために書いた本である。
テーマは投資・お金・ビジネス・教育・社会制度など多岐にわたり、45のトピックが取り上げられている。
著者は「すべての過ちは、無知が招く。そして無知は搾取される。世の中はあたまのいい人が得するようにできている。残酷だが、それが真実だ」と鋭く指摘。
だからこそ、世の中のルールや制度を知ること、自分にとってなにが得で、なにが損なのかということを、知れば知るほど人生が豊かになることを教えている。
著者の目には、日本経済が暗いトンネルを抜け、大きな光がさしているように映っている。
ニッポン社会にこれから舞い込むであろう、さまざまなチャンスを正しくキャッチするための手引きになるのが本書である。
「投資」は希望だ
2024年1月からスタートした新NISA開始以降、多くの日本人は「eMAXSIS Slim 全世界株式(オール・カントリー、通称オルカン)と、『eMAXSIS Slim 米国株式(S&P500)』という二つの商品に投資している。
しかし、著者は、2つの商品のどちらも今後の期待値はさほど高くなく、成長余地は狭まっていると考える。
そこで、著者が勧めるのは「日本株」だ。
その理由の1つは、長年、株主を軽視してきた日本企業が、株主重視の経営に生まれ変わる術を模索し始めていること。
また、日本企業が持つ技術力と開発力は世界屈指であり、日本の政情はきわめて安定していることなどである。
日本は超高齢化社会に突入し、すでに日本人口の5人に1人が75歳以上の後期高齢者となり、労働人口が減少するのは間違いない。
しかし、著者はいう。
「もはや人口で稼ぐ時代は終わった。いまはAIやロボットの技術革新こそが経済の成長ドライバーである」
日本企業が持つ技術力と開発力は世界屈指であるにも関わらず、株価は割安な「日本株」は、大変魅力的で成長の余地があると著者は考える。
著者は、投資は長期運用がベストであり、最強の投資家は死者であるという。
死者は株価がいくら変動しても決して売らないという意味で用いた表現だ。
投資の勝算を最大限に高めるための究極の秘訣は「死者のマインド」を持つこと、つまり感情をからめない人が最強であると断言しているのだ。
「お金」の真実
次にお金の話題では、ふるさと納税や退職金制度、住宅ローンなど、一般的には「得」とされている制度の正体について解説する。
その中の1つ、退職金制度について、著者は「退職金は、単なる『給与の後払い』」であることを明かす。
実は、現在の退職金制度が普及したのは戦後すぐのことであり、低賃金で働かされる従業員に対し、今は賃上げできないけれども、定年時にまとまった報酬を支給するというスキームから始まった。
つまり、退職金とは、本来は毎月支払われるべき給与を「後払い」にしているだけなのだ。
しかし、退職金には税制の優遇がある。
このことこそ、日本経済の未来を蝕むものであるとし、退職金の税制優遇が労働市場を停滞させていることを強調する。
転職するということは退職金の特権的優遇を放棄するということになるので、同じ会社で働き続ける方が得になる、つまり、退職金制度は「転職ペナルティ」になるということだ。
このような問題に対して、ようやく政府も動き出し、退職所得控除の見直しや退職所得控除そのものの撤廃も視野に入れている。
ひとつの会社にしがみつかず、自分らしい働き方を模索して実践する、そこに人生の充実があり、日本の未来にもつながると著者は語る。