【運を支配する】

インフォメーション
| 題名 | 運を支配する |
| 著者 | 桜井 章一 (著), 藤田 晋 (著) |
| 出版社 | 幻冬舎 |
| 出版日 | 2015年3月 |
| 価格 | 1,034円(税込) |
なぜ運は特定の人に集中するのか?
東証一部上場のベンチャー経営者と、無敗伝説の雀鬼が突き止めた39の“ツキの極意”とは。
勝負でたまにしか勝てない人と、勝ち続ける人ではいったい何が違うのか――。
麻雀でも、ビジネスの世界でも、懸命に努力したからといって必ず勝てるわけではない。
勝負に必要なのは、運をものにする思考法や習慣である。
その極意を知っている人と知らない人とでは、人生のあらゆる場面で大きな差がつくのだ。
「『ゾーン』に入る仕掛けをつくる」「パターンができたら自ら壊せ」「ネガティブな連想は意識的に切る」「違和感のあるものは外す」等々、20年間無敗の雀鬼・桜井氏と、「麻雀最強位」タイトルホルダーのサイバーエージェント社長・藤田氏が自らの体験をもとに実践的な運のつかみ方を指南。
引用:幻冬舎
ポイント
- 本書は、「運やツキ、勝負勘」といった合理的には説明しがたいものに対し、麻雀二十年間無敗の功績を持ち「雀鬼」の異名を持つ桜井章一氏が経験則や心理学的な視点から、株式会社サイバーエージェントを率いて数々の事業を成功させてきた藤田晋氏がビジネスにおいてどう活用していくか分析して記している。
- 運とは不合理で理解しがたいものではなく、日々の行動や平素の考え方、仕事や生活に対する姿勢が結果として運という形になって表れるものである。そして運の総量は無限にあるもので、「正しい選択」と「正しい努力」を継続することで運は複利のように積み上がる。
- 「運を支配する」とは、運を完全に操ることではなく、運を受け入れつつ、自分自身をコントロールし、正しい選択や努力を積み重ね行動することである。
サマリー
はじめに
本書は、麻雀二十年間無敗の功績を持ち「雀鬼」の異名を持つ桜井章一氏と、株式会社サイバーエージェントを率いて数々の事業を成功させてきた藤田晋氏の二人による著書である。
著者らは、華々しい功績から「運やツキが強い」と評されることが多い存在であり、その実像を語るのが本書の軸である。
「運やツキ、勝負勘」といった合理的には説明しがたいものに対し、桜井章一氏が自らの経験則や心理学的な視点から掘り下げ、そして藤田晋氏がその内容をビジネスにおいてどう活用していくか分析して記している。
藤田氏は冒頭にて「目に見えない運やツキの流れとは何か。それは仕事においてどのような形で表れ、活かされ、コントロールできるのか。
本書からそのヒントを感じ取っていただきたい」と述べている。
桜井章一氏が語る「運」の正体
桜井氏は麻雀を通じて「運」について自身で分析・解釈し、自分の味方につけてきた人物である。
彼の考えでは、運とは不合理で理解しがたいものではなく、日々の行動や平素の考え方、仕事や生活に対する姿勢が結果として運という形になって表れるものである。
勝負の場で「勝ちたい」という欲が強すぎると、その力みや見切りのタイミングを間違えて運を逃す。
逆に、流れに逆らわず淡々と打ち続ける、勝負を基本に則ったシンプルなものにすることで運を味方につけることができると言う。
また、桜井氏は「不調である自分を受け入れる」「不調こそ実力」と強調する。
人は自分の人生において絶好調なときを基準にする傾向を指摘し、調子がいいときは「実力」だと思い込み、悪いときは「たまたま」というとらえ方をすることに対し苦言を呈している。
「不調も紛れもない我が実力」と思うことで、自身の調子に惑わされることなく勝負に臨むことができ、運の波も安定した変化をすると述べている。
藤田晋氏が語る「運とビジネス」
藤田氏はIT企業経営者としての立場から、桜井氏が述べる「運」についての内容をビジネス場面における活用法に分析・変換して語る。
事業の成否は戦略や努力だけでなく、時代背景や出会いに左右される部分が大きい。
しかし、彼はそれを単なる偶然、運やツキが勝手に生じているとは考えていない。
「正しい選択」と「正しい努力」を継続することで運が複利のように積み上がり、運の総量は無限にあることを自らの経験で証明している。
どれだけ努力しても成功する保証はない中で、「正しい方向を選択し努力する」ことが成功する(勝利する)確率を上げ、運が近づくものであると藤田氏は述べている。
桜井氏の提言を藤田氏がビジネスに展開する
本書の構成は、桜井氏が「運を支配するための考え方」を示し、それに藤田氏が自らの経験を重ねてビジネスの事例を加えるという形で進む。
例えば、「気分がいいと運がくる」「気分をよくするために、違和感を覚えるものは外す」という桜井氏の提言に対し、続く藤田氏は「仕事運を左右する重要な要素として会社の空気、ポジティブに気分よく仕事ができる環境づくり」について語っている。
また、桜井氏が「思い込みが強いと運が逃げる」と説けば、藤田氏は「過去の成功体験に執着して勝利のパターンに対する思い込みがあるとうまくいかない。
日々変わりゆく状況に応じた判断力が問われるが、思い込みが強いとその変化に対応できず運を遠ざけることになる」と具体化する。
両者の語りは同じ結論を目指すのではなく、勝負の世界と経営の現場という異なる土壌に「運の本質」を照らし出すものである。
そのため、読者は一つのテーマを二つの視点から眺め、理解を深められる構造になっている。
運をつかむ人の習慣と運をまねく作法
本書では、運をつかむ人の特徴や、運をまねく作法について語られている。
運をつかむ人の習慣として「型を壊すこと、型に囚われず変化していくことを恐れない」「不利な状況に強い、自分を追い込むことができる」「『絶対』という感覚ではなく、『だいたい』という決めつけない感覚を持つ」といった内容が述べられている。
また、運をつかむために取るべき行動や心構えについては「借りをつくると運気が下がり、貸しを増やせば運気は上がる」「ミスがツキを逃すのではなく、ミスを受け止めて正しい対処をすることでツキは戻る」といった提言がある。
桜井氏が「準備不足を運のせいにしない」と運を理由にすることで成長が止まることを指摘した内容に対して、藤田氏は「『相手から見た自分を想像』できるビジネスマンは優秀。
想像力を働かせて、相手のことを考え思いやることで、仕事もできるようになり、応援してくれる人も増え、おのずと運気が上がる」と述べている。
実生活にどう活かすか
本書の魅力は、運を単なるスピリチュアルなものとして語るのではなく、日常生活やビジネスシーンに応用可能な知恵として提言している点にある。
例えば、藤田氏が「邪念のない直感は間違いない」と述べている。
