【そもそも「論理的に考える」って何から始めればいいの?】
インフォメーション
題名 | そもそも「論理的に考える」って何から始めればいいの? |
著者 | 深沢真太郎 |
出版社 | 日本実業出版社 |
出版日 | 2015年12月 |
価格 | 1,540円(税込) |
広告会社に勤めるサオリが、数学を専攻する大学院生の優斗と出会い、論理的に考えるコツとポイントを身につけていくストーリー。「議論するため」「決断するため」「アイデアを生むため」など、さまざまな場面で使える考え方をゲーム感覚で学べます。
引用:日本実業出版社
ポイント
- 本書は、常盤サオリと浅野優斗という2人の主人公が登場するストーリー形式となっている。ストーリーを読み終えたときには、数学的な人が、議論するとき、決めるとき、アイデアを生むときに行っている20の「考えるコツ」を知ることができるだろう。
- 要するに「論理的に考える」とは、線でつながっているということなのだ。
- 著者が定義する問題解決とは、「論理的に考える」と「発想する」を組み合わせ、その問題に対して最適な解にたどり着くことだ。「考える」という行為は、究極まで突き詰めればこの2つしかない。
サマリー
はじめに
「考えろ」と言われても、正直どうしたらよいかわからない。
論理的思考が苦手なせいか、自分の話にいつも説得力がない。
いくら考えても、アイデアが浮かばない。
そんな悩みを持っているあなたにスペシャルなヒントをくれるのは、「数学的に考えられる人」だ。
「数学」は「考える」ためのトレーニングをする学問と言える。
本書は、常盤サオリと浅野優斗という2人の主人公が登場するストーリー形式となっている。
サオリは、広告会社に勤める29歳。
明るくてノリがよいが、考えるのが苦手で勢いで行動しがちだ。
優斗は、数学を専攻する23歳の大学院生。
考えることが好きで、何か問題があると解決したくなる性格である。
優斗はビジネスパーソンではないが、「考える」というテーマにおいてはとても頼りになる存在だ。
ストーリーを読み終えたときには、数学的な人が、議論するとき、決めるとき、アイデアを生むときに行っている20の「考えるコツ」を知ることができるだろう。
「論理的に考える」ための基本
ちゃんと“考えて”仕事をしてる?
「このたびは、大変申し訳ありませんでした」
常盤サオリは、重要なクライアントである化粧品会社の大阪支社・宣伝部長の小野寺に謝罪した。
サオリのミスで、販促キャンペーンのウェブサイトが納期に間に合わなかったのだ。
ひたすら謝罪するサオリに小野寺は言った。
「ちゃんと“考えて”仕事をしてくれていましたか?少し考えれば、こんなことは起こるはずがないと思いますが」
その言葉は、サオリ自身が今の自分に感じている「課題」そのもので、心にグサリと刺さった。
謝罪を終えた傷心状態のサオリは、大阪から東京へ向かう新幹線「のぞみ」で、大学院生の浅野優斗と出会う。