【「自分の居場所がない」と感じたときに読む本】

インフォメーション
題名 | 「自分の居場所がない」と感じたときに読む本 |
著者 | 水島広子 |
出版社 | かんき出版 |
出版日 | 2016年7月 |
価格 | 1,430円(税込) |
職場では同僚たちと、家庭では配偶者や子どもたちに溶け込めず、「疎外感」を覚えたり、「ひとりぼっち」でいることに対する「イライラ」「恥ずかしさ」「落ち込み」を感じている人が増えています。
また、「居場所がない」というと〝孤独〟を連想しがちですが、家族や恋人、親しい友人たちと一緒にいるときにも、「あるべき自分」を演じてしまうことによって、他者との「距離感」や「ありのままの自分を受け入れらない」と感じている人も多くいます。
本書は、そういった身近な人たちとの「居心地の悪さ」の原因を明らかにし、他者と自分との向き合い方のヒントを解説する1冊です。
本書を読むことで、人間関係の不安が消え、まわりの評価・対応にいちいち動じない自分に変わり始めるでしょう。「居場所」は、自分で簡単につくれます。
引用:かんき出版
ポイント
- 自己受容とは、『ありのままの自分を否定することなく、「自分」として感じる気持ち』だと筆者は述べる。居場所がないと感じる時でも、「居場所がないと感じている自分がいるんだなあ」と今の状況を受容するだけで自分を否定せずに済むだろう。
- 外からの反応を求めるのではなく、「自分が心安らかに生きるためにはどうすれば良いだろう」と、安らぎを内から感じたいと思うと自分の居場所は増えていく。
- 居場所感を得るためには相手に「居場所感」を与えることが大切なのである。「居場所のなさ」を感じる時こそ、自分が「居場所を与える存在になろう」。
サマリー
はじめに
本書は、社会で孤独や疎外感を感じる人々に向けて書かれた一冊である。
本書を読むことでどうして居場所がないと感じるのか、居場所感を得るためにはどうしたらいいかを知ることができる。
安全な場の構築
居場所を感じる条件として「安全な場であること」が、挙げられる。
そのため、その場にいて精神的に安全だと感じられるかが重要である。
安全な場で自分らしく居られれば、周りの人にも良い影響を与えることができる。
そして、「居場所感」を本当の意味で改善できるのは自分しかいないと、本書では紹介している。
居場所を感じる=自己受容する
居場所がないと感じている時、多くの人は「自己受容」ができていない。
「この場に私はふさわしくない」と思ってしまうと、人は安心感を得ることはできない。
では、どうしたら自己受容できるようになるのか。
そもそも自己受容とは、『ありのままの自分を否定することなく、「自分」として感じる気持ち』だと筆者は述べる。
居場所がないと感じる時でも、「居場所がないと感じている自分がいるんだなあ」と今の状況を受容するだけで自分を否定せずに済むだろう。
「居場所」は自分の心
居場所の感じ方は、生きる姿勢によって決まる
「どのように生きるか」と「居場所」には密接な関係がある。
例えば、有名になりたい、全員から認められたい、と外からの反応を求める生き方の場合、居場所のなさからはなかなか解放されないだろう。
しかし、「自分が心安らかに生きるためにはどうすれば良いだろう」と、安らぎを内から感じたいと思うと自分の居場所は増えていく。
「外から」ではなく「内から」大切なものを得るという考え方によって、心の安らぎを手に入れ、居場所感を決めることができる。
自分の居場所感は相手にも作用する
「あの人といると落ち着く」「あの人は話しやすい」という人は誰にでも1人や2人はいるだろう。
それは、その人の心が穏やかで、一緒にいてもダメージを受けないからではないだろうか。
実は、居場所感を得るためには相手に「居場所感」を与えることが大切なのである。
本書では『与えることは受け取ること』と表現されており、居場所感は相手に与えると同時に返ってくるものと筆者は述べている。
そのため、相手から「居場所のなさ」を感じる時こそ、自分が「居場所を与える存在になろう」と本書では提案している。