【日本再興戦略】

インフォメーション
題名 | 日本再興戦略 |
著者 | 落合陽一 |
出版社 | 幻冬舎 |
出版日 | 2018年1月 |
価格 | 1,540円(税込) |
「情熱大陸」出演でも大反響! 落合陽一の最新作!
【本書概要】AI、ブロックチェーンなどテクノロジーの進化、少子高齢化、人口減少などにより、世界と日本が大きく変わりつつある。今後の世界の中で日本が再興するにはどんな戦略が必要なのか。
落合陽一が、テクノロジー、政治、経済、外交、教育、リーダーなどの切り口から日本と日本人のグランドデザインを描く。
引用:幻冬舎
ポイント
- 日本の再興戦略を考える上でカギになるのは、テクノロジーである。世界では、AI、ロボット、自動運転、AR・VR、ブロックチェーンなどのテクノロジーの発展がメディアをにぎわせているが、これらは確実に我々の仕事や生活を変えていくだろう。
- 人口減少少子高齢化、日本ではこの2つの言葉がネガティブに語られる。日本はこのまま人口が減り続けて、経済も縮小し、暗い未来が待っているのではないかと。だが、人口減少と少子高齢化は、これからの日本にとって大チャンスなのである。
- これから訪れる脱近代の時代には、個人の働き方が大きく変わる。近代が「タイムマネジメント」の時代であるなら、現代は「ストレスマネジメント」の時代になるはずだ。
サマリー
はじめに
いま日本を何とかしないといけない、多くの人がそう思っているはずだ。
そのために何をすべきかとの解決策も見えているが、それだけでは日本は変わらない。
日本を再興するため、世界を理解するために重要なのは「意識改革」である。
とにかく、今の日本人の意識は相当にネガティブだ。
私たちの教育は、人に言われたことをやるのに特化していて、新しいことを始めるのには特化していない。
だが、それで良かったのである。
むしろそのほうが、近代的工場生産社会では優位に立てた。
トヨタの車をつくるのにも向いていたし、ソニーのテレビをつくるのにも向いていた。
みなが均質な教育を受け、何も言わなくても足並みがそろったからだ。
ただ今は、スマホのような高集積で人間が関与することが難しいものには、その作業工程で足並みを揃える必要はない。
結局、高度経済成長の正体は、「均一な教育」「住宅ローン」「マスメディアによる消費者購買行動」の3点だと考える。
つまり、国民に均等な教育を与えたうえで、住宅ローンで家計の自由を奪い、マスメディアによって世論操作を行い、購買行動を起こさせるという戦略だ。
これは別に悪い戦略ではないが、このまま続けてしまうと、日本人ひとり当たりの生産性はどんどん下がってしまう。
人と機械が、自然に快適に協働することが難しくなり、代替性の高い人類を生み出すからである。
このようなシステムを見直し、新たな価値が生まれるシステムをつくり直さないといけないのだ。