【21 Lessons 21世紀の人類のための21の思考】
インフォメーション
題名 | 21 Lessons 21世紀の人類のための21の思考 |
著者 | ユヴァル・ノア・ハラリ (ハラリ,Y.N) |
出版社 | 河出書房新社 |
出版日 | 2019年11月 |
価格 | 2640円(税込) |
私たちはどこにいるのか。そして、どう生きるべきか――。『サピエンス全史』『ホモ・デウス』で全世界に衝撃をあたえた新たなる知の巨人による、人類の「現在」を考えるための21の問い。著作累計世界2000万部突破のユヴァル・ノア・ハラリ最新刊、待望の発売!
『サピエンス全史』で人類の「過去」を、
『ホモ・デウス』で人類の「未来」を描き、
世界に衝撃をあたえた新たなる知の巨人が、
第3作『21 Lessons』では、ついに人類の「現在」を問う――。
いま、何が起きているのか―?
そして、あなたはどう生きるか―?
いまを生きる現代人に贈る必読の21章
1 幻滅――先送りにされた「歴史の終わり」
2 雇用――あなたが大人になったときには、仕事がないかもしれない
3 自由――ビッグデータがあなたを見守っている
4 平等――データを制する者が未来を制する
5 コミュニティ――人間には身体がある
6 文明――世界にはたった一つの文明しかない
7 ナショナリズム――グローバルな問題はグローバルな答えを必要とする
8 宗教――今や神は国家に仕える
9 移民――文化にも良し悪しがあるかもしれない
10 テロ――パニックを起こすな
11 戦争――人間の愚かさをけっして過小評価してはならない
12 謙虚さ――あなたは世界の中心ではない
13 神――神の名をみだりに唱えてはならない
14 世俗主義――自らの陰の面を認めよ
15 無知――あなたは自分で思っているほど多くを知らない
16 正義――私たちの正義感は時代後れかもしれない
17 ポスト・トゥルース――いつまでも消えないフェイクニュースもある
18 SF――未来は映画で目にするものとは違う
19 教育――変化だけが唯一不変
20 意味――人生は物語ではない
21 瞑想――ひたすら観察せよ
「私は、ハラリさんが書いたものすべての大ファンであり、この最新作も例外ではない。」
──ビル・ゲイツ(マイクロソフト創業者)
「物語によって作られてきた人間の生きる意味を繊細に問い直し、AIにハックされつつある人間の処方箋を大胆に描く。」
──山極壽一(京都大学総長)
「過去(サピエンス)の智者から未来(ホモ・デウス)の預言者になった若き巨匠は、今あるがままの現実世界の人類をどのように理解し行動するのか、その力強い指針を示唆してくれる。」
──本村凌二(東京大学名誉教授)
引用:河出書房新社
ポイント
- 的外れな情報であふれ返る世界にあっては、明確さは力だ。
- 本書では人類の「今ここ」、つまり「現在」に焦点をあてる。われわれが直面している21の重要テーマを取り上げ、正解の見えない今の時代に、どのように思考し行動すべきかを問う。
- 21世紀にITとバイオテクノロジーが人類に突きつけてくる課題は、前の時代に蒸気機関や鉄道や電気が突きつけてきた課題より、おそらくはるかに大きい。産業革命に直面したときよりもうまく対応する必要があるのである。
サマリー
はじめに
的外れな情報であふれ返る世界にあっては、明確さは力だ。
理屈の上では、誰もが人類の将来についての議論に参加できるが、明確なビジョンを維持するのはとても難しい。
物事をじっくり吟味してみるだけの余裕がない人が何十億人もいる。
仕事や子育て、老親の介護といった、もっと差し迫った課題を抱えているからだ。
あいにく歴史は目こぼししてくれない
もし、子どもたちに食事や衣服を与えるのに精一杯なあなたを抜きにして、人類の将来が決まったとしても、その決定がもたらす結果をあなたも子どもたちも免れることはできない。
著者は歴史学者なので、人々に食べ物や着るものを与えることはできないけれど、それなりの明確さを提供するように務め、それによって世の中を公平にする手助けをすることはできる。
それに力を得て、私たち人間という種の将来をめぐる議論に加わる人が、たとえわずかでも増えたなら、自分の責務を果たせたということになる。
本書では人類の「今ここ」、つまり「現在」に焦点をあてる。
われわれが直面している21の重要テーマを取り上げ、正解の見えない今の時代に、どのように思考し行動すべきかを問う。
本書の大半では、自由主義の世界観と民主主義制度の欠点について論じる。
自由主義モデルを批判しなければ、このモデルの欠点を改めることも、その先に進むこともできないからだ。
本要約では、21のテーマのうちの1つである「雇用」について紹介する。
雇用
あなたが大人になったときには、仕事がないかもしれない
2050年に雇用市場がどうなっているか、私たちには想像もつかない。
だが、機械学習とロボット工学によって、ほぼすべての種類の仕事が変化するだろうことに関しては、みんなの意見がおおむね一致している。