【糖質制限の真実 日本人を救う革命的食事法ロカボのすべて】
インフォメーション
題名 | 糖質制限の真実 日本人を救う革命的食事法ロカボのすべて |
著者 | 山田悟 |
出版社 | 幻冬舎 |
出版日 | 2015年11月12日 |
価格 | 858円(税込) |
糖尿病だけじゃない。日本の三大死の背景に血糖異常があった!
生活習慣病が激増している。その8割を占める糖尿病、高血圧、脂質異常症は、さらにガン、心臓病、脳卒中の三大死因につながっていく。特に糖尿病とガンの密接な関係を考えると、40歳以上の3人に一人が血糖異常者という現状は危機的だ。欧米人に比べ日本人は糖質に弱い。人間ドックで見落とされる食後高血糖を防ぐには、血糖値を上げる唯一の原因、糖質(炭水化物・果物・芋・豆等)をコントロールするしかない。そのための新しい食事法がロカボだ。巷にあふれる根拠に乏しい糖質制限とは違う、最新栄養学に基づく革命的食事法を徹底解説。
引用:幻冬舎
ポイント
- 生活習慣病のうち、糖尿病と高血圧と脂質異常症で8割がたを占めるといわれている。糖尿病に限定すると、血糖異常者2000万人。これは驚くべき数字である。
- 我々は、昔から健康のため、カロリーは制限しなければならない、油は控えたほうがいい、と言われてきたが、血糖の上昇を抑えるためには、たんぱく質や油の摂取を増やすことが重要なのである。
- 筆者は、低糖質を英訳した「ローカーボハイグレード」を略して「ロカボ」という言葉で、新しい糖質制限食を普及させたいと考えている。
サマリー
日本人の体に起きている異変
日本人の三大死因の根っこに血糖異常がある
今、日本人の死因は、1位がガン、2位が心臓病、3位が肺炎、4位が脳卒中となっている。
肺炎のほとんどは脳卒中の後遺症で起こっているものなので、ひとくくりにすると、ガン・心臓病・脳卒中の3つが、日本人の死につながる主な病気と考えてよい。
その3つの死因の大元に、食事、運動、喫煙、飲酒などといった日々の生活習慣が発症や進行に関与する、生活習慣病がある。
その生活習慣病のうち、糖尿病と高血圧と脂質異常症で8割がたを占めるといわれている。
糖尿病に限定すると、血糖異常者2000万人。これは驚くべき数字である。
糖尿病とはひとくちで言うと、インスリンホルモンの働きが悪くなり、血液中のブドウ糖の値=血糖値が異常に高くなってしまう病気のことで、糖尿病になるとすい臓の細胞が破壊されてしまい、インスリンが足りなくなる、もしくは完全に枯渇してしまう。
高血糖で引き起こされる病気
糖尿病には3大合併症といわれるものがある。
最小血管が傷むことによって起こる、腎臓、目、そして神経の障害だ。
腎症から人工透析へ、網膜症から失明へ、神経障害から起立性低血圧や尿失禁へと進んでしまうのが、糖尿病の悪いシナリオである。
そしてこの三大合併症と並んでリスクの高い病気が、動脈硬化症だ。
糖尿病から動脈硬化症へ進むと、冠動脈疾患といった心臓病や脳卒中などの脳血管障害、そして足に障害が起こってくる。
高血糖はまた、ガンのリスクを高める。
がん細胞というのはブドウ糖だけをエネルギー源にするので、高血糖の体ではエネルギー源を取り込みやすく、増殖しやすいからと考えられている。
食事で闘っていくしかない
糖尿病の中でも、生活習慣によって起こる2型糖尿病が一般的な糖尿病である。
50年前の2型糖尿病の患者数は今よりずっと少なく、このことからも、体質よりも生活環境、特に食事と運動が影響していることが分かる。
しかし運動がいいということは誰もが知っていても、50年前の人と同じくらい動き回る生活をするというのは現実的ではない。
やはり、食事で闘っていくという選択肢しか残らない。