【アブーバースの妖石術師】

インフォメーション
題名 | アブーバースの妖石術師 |
著者 | 黒崎 江治 |
出版社 | Independently published |
出版日 | 2024年3月 |
価格 | 499円 |
登場人物
・ザハリヤール
魔術師。カマンを庇護し、奴隷の境遇から救ってやるために旅へ出る。
・カマン
奴隷の少女。少し前から美しい月長石を吐き出すようになった。
あらすじ
※一部、ネタバレを含みます。
※本記事は要約記事ではなく、自身の言葉であらすじ及び感想を書いたものです。
魔術師・ザハリヤール
物語は、大国アル・ベゥーラの都市にザハリヤールが戻る場面から始まる。
ザハリヤールは、宝石商ズムッルドの店に立ち寄った際、衛兵に追われていた奴隷の少女・カマンと出会う。
宝石を吐く少女
カマンが衛兵に追われていた理由は、彼女の特異な体質にあった。
カマンは月長石を吐き出す特異な体質を持っており、そのため別の主人に売り渡されようとしていたのだ。
ザハリヤールはカマンを主人から逃がすため、都市を出て旅の身になることを決める。
旅路
屍食鬼(グール)に脅かされる町や、権力に翻弄される都市など、様々な場所を訪れる二人。
行く先々で問題を解決していくが、カマンの体に起きている異変の原因は判然としない。
再会
そんな中、ある村でザハリヤールとカマンは、ザハリヤールの血のつながらない妹・アーヤと再会する。
10年ぶりの再会にアーヤは、なぜ自分の元を去ったのかとザハリヤールを問いただす。
ザハリヤールは、10年前にアーヤの前から姿を消さざるを得なかった事情を語りはじめる。
秘められた過去
ザハリヤールには、悲痛な過去があった。
それは、血のつながらない兄であり友でもあったラジャドを、自らの手で殺めてしまったことだった。
ザハリヤールは、養父ハァルフルムからオルハン太守の次子暗殺を命じられたが、その命令に逆らい、追いかけてきた兄・ラジャドと対峙することになる。
その際、ザハリヤールはやむなくラジャドを殺めてしまい、それ以来、強い罪の意識に苛まれていた。
カマンはそんな彼を心配するが、自分自身も月長石を吐く頻度が日に日に増え、体調の悪化を感じ始めていた。